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Channel: 伏見顕正(あきまさ)の「時を斬るブログ」
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【リクエスト記事に対するーダヤン氏の寄稿】金正恩に対する米韓特殊部隊の「斬首作戦」は成功するか?

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【管理人】

今回のテーマは、管理人がダヤン氏に特別に依頼して寄稿してもらった記事です。そもそも事の発端は

例の「元高官」氏が、「米韓連合特殊部隊が、金正恩に対する「斬首作戦」=抹殺作戦を韓国大統領選前に行う。」と断言されていたからです。

パククネが逮捕され、次期韓国の大統領選は5月ですから、このオペレーションが実行に移されるのは4月と言うことになるでしょう。

勿論「元高官」氏は、作戦の具体的な内容については一切教えてくれませんでした。

しかし、この「金正恩「斬首作戦」」については、昨年秋「文春」で記事にされており、米軍主導の元、米軍と韓国軍の共同特殊部隊で、実行に移されることは間違いないと思います。

また、日本で「公開情報」になっているからには、「北」の金正恩サイドでも何らかの「防御策」は練っているはずで、「手に汗を握る」展開は必死でしょう。

オバマ時代に、パキスタンで「ウサマ・ビンラディン」を米軍特殊部隊が、始末したように上手くいくのかどうか?

ちなみに、ビン・ラーディンは作戦名は「Operation Neptune Spear(海神の槍作戦)」とされ、作戦の中ではビン・ラーディンの名はコードネーム「ジェロニモ」に置き換えられました。

ただ、金正恩の場合、成功すれば「一人の暗殺嗜好の強い狂人的独裁者の死」が、世界を大きく変えるだけに、興味津々なのは私だけではないでしょう。

そこで、「この道のプロ」のダヤン氏に、ご多忙の中、金正恩「斬首作戦」の可否の「解析」をお願いしました。

彼は、この「オペレーション解析」をご多忙の中、一日で「解」を出してくれました。この場を借りて深く感謝を述べたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
伏見様及び読者の皆様:

片目のダヤンです。さて、今回は「金正恩に対する『斬首作戦』は成功するか?」をお届けします。勿論、このシリーズも読者の方のご要望によって、シリーズ化する予定。先ずは、サラリーマン時代に知り得たモサドエージェントが語ってくれた内容から。

私の質問:「モサドによる極秘活動の転換点(crucial point)はいつですか?」

彼の回答:「ミュンヘンオリンピックに対する『神の怒り*』(Operation: Wrath of God)作戦は、完全に失敗(flop)だった。だから、1972年。」

ここで、当時の事実確認。1972年9月5日の夜も明けぬ4時40分に、AK-47等で武装した「黒い9月」ことパレスチナ人テロリスト8人が

イスラエル選手団宿舎に侵入して、コーチや選手を殺害。その後、当時の「炎の女」こと首相ゴルダ・メイヤがこの黒い9月への報復作戦として、『神の怒り作戦**』をモサドに命令。

但し、モサドエージェントはノルウェイで、パレスチナ人ではなく「モロッコ人」を誤って殺害したり、自国エージェントがスペイン・マドリッドで、

その黒い9月のメンバーから殺害されたり、事態は混沌化した。

また、一連の報復活動は、西側メディアの恰好の餌食(sitting duck)となり、イスラエルはヨーロッパ主要国から「テロ国家」に認定されてしまう。

公式発表:死者17人(人質11人・犯人5人・警官1人)また、モサドは非公式で、残りの犯人3人とその一族郎党すべてを殺害したとされる。ここがモサドの怖いところ。

*/**:Wrathは、「怒り」を示す名詞で一番、強力な言葉。これが出て来たら必ず、対立する一方は死ぬことになる。

あのシェークスピア作の「リア王」や「マクベス」にもこの言葉が記載。発音は、「ラス」又は「ラース」。

要は、激しい「呪い」の言葉。また、この言葉をご自身で使用する際には、ご注意を。当方は、責任を取れません。

そこで、モサドは以下のような「検証」を事件解決後の1979年1月22日(この時、モサドは黒い9月の親玉アリ・ハッサン・サラメをレバノン・ベイルートで殺害した)

以降、非公式で会議を行ったらしい。その議題は、以下の通り。

① どのような「作戦」が極秘任務に適合するのか?

② どのような「スパイ」が極秘任務に必要なのか?

③ どのような「脱出経路」が極秘任務の条件に合うのか?

従って、以下の私自身の見解に「金正恩に対する斬首作戦」を照らし合わせ、完全一致すれば、当該作戦は高い確率をもって成功する。

一方、不完全一致の箇所が多々あれば、成功確率はグンと低くなると、解釈したい。

【命題①について】

初代長官イッサー・ハレル以来、モサドには不文律があり「大枠のシナリオ」ありきだった。これは現場スパイの自由裁量を意味し、

敵の居所等が確認できれば、その場でその敵を射殺しても構わないとか。任務遂行は通常、2名体制。

しかし、検証後は8名体制で動き、1~2時間活動すると、「作戦会議の実施」と「全員一致」による殺害実行。

これは皆様、最近の事件を思い付きませんか?そう、マレーシアのクアラルンプール国際空港での「金正男」暗殺事件。

実行犯の外国籍のオンナ2名の他、北朝鮮人6名弱が同空港内に潜伏した。北朝鮮も意外とヤルじゃん?と、感心する前に、

特殊部隊は8名前後であることが望ましい。なお、10名を超えるとその統率が難しいらしい。

そして、どのような手段を用いて、その特殊部隊は金一族が支配する聖地ピョンヤンに侵入するのか?

ここで、私はズバリその手段を描きます。平壌国際空港に離着陸するエアラインの「パイロット」又は「客室乗務員」のカバーが最適。

例えば、ロシア系のエアラインだったら、「アメリカ人の特殊部隊出身者」の演技。また、中国系だったら、「韓国人の特殊部隊の出身者」の配役。

【命題②について】

そもそも、ウチの工作員には無理があった。これは前述のモサドエージェントの言葉。スパイの具体的適格性、つまり必須能力を三輪車で例えると、

「言語能力」「戦闘能力」と「愛国心」があること。順を追って説明すると、言語能力=外国語能力で、以下の2つに纏められる。

① 会話能力

② 読解能力

モサドエージェントは通常、自国語のヘブライ語の他、英仏語と倒す敵の言語。そして、アウェイの言語の合計「5ヶ国語」が厳しく要求される。

因みに、アウェイことノルウェイ・リレハンメルでパレスチナ人ではなく、モロッコ人を誤って殺害したモサドエージェントは、

「ノルウェイ語」が全く話せなかったらしい。これは致命傷に属する。

そして、会話能力とは、ほぼ対立する階級例えば、「資本家階級」と「労働者階級」のコトバを外国語で話せること。

これを東京で例えると、労働者が多い北千住あたりの「安酒場」と新興成金や接待客が多く集まる銀座の「クラブ」

の酔客の話に合わせて、普通に会話できる能力。これは案外、難しい。

次の読解能力とは、こんな感じ。例えば、エロ雑誌の特集で「OLの隠れた欲情」と保守系雑誌の「日米外交秘話60年」を同時に読み込み、

外国語で要約できる能力。私だったら、前者を「オンナのエッチ度は顔に出ない」とか、後者を「アメリカは日本をずっと騙してきた」とかを記すかもしれない。

従って、上記を特殊部隊に当て嵌めると、こんな図式が見えてくる。

●アメリカ人―自国語の他、ロシア語と韓国語を流暢に話すことができること。

●韓国人―自国語の他、中国語と北朝鮮方言の朝鮮語を流暢に話すことができること。

なお、紙面の都合上、「戦闘能力」と「愛国心」は割愛しました。この2つは次回にでも?

【命題③について】

これも難しい要素(element)らしい、脱出。映画の中の007ジェームズ・ボンドは、敵方の戦闘機や軍用ヘリをハイジャックして、

マンマとアウェイの地から離れる場面が映し出されるが。これはあくまでも、寓話上のおとぎ話。

そうすると、特殊部隊が任務遂行後、最低でも平壌から以下の脱出方法を予め考察していなければならない。

●中国・ロシア系以外のエアライン。特に、ヨーロッパ系の貨物専用機(フレーター)のパイロットや作業員のカバー作成も急務。それをもって、脱出。

●陸路で南浦(ナンポ)港(黄海に面している)まで行き、船舶に乗り換え脱出。

●平壌市内の「イギリス大使館」への避難は、止めたほうが無難。だって、現首相テレーザ・メイにはそんな「外交手腕」も「交渉能力」も無いから、土台無理。

●これも一つ。陸路で元山(ウォンサン)港(日本海に面している)まで行き、ロシア貨物船舶に乗船後、脱出。これは大ヒット映画「大脱走」を彷彿。

追記:私が本作戦に係る諜報機関の分析班に属していたら、作戦名を変更(alter)したい。

(Now to read): 「斬首作戦」

(Amended to read):「北朝鮮に於ける民主主義のガイドブック作戦」・Operation: Democracy Guidebook in North Korea

次に、追記ならぬ「雑感」を。今晩のNHKの7時のニュースを観て、こんなことがアタマに浮かびました。

① トランプ、ヤバイんじゃないの?オバマケアを廃案にして、自身の代替案も取り下げた。有楽町ガード下にあるモツ焼き屋のオヤジ談義が聞こえて来る模様。

「オレの言った通りだろ!トランプが辞任するって!」そんな時、誰か「オマエ、伏見さんのブログ読んだだろう?」って、突っ込みを入れて下さい。

② 数年前の韓国セオル号の引き揚げ開始。これって、元海運会社勤務のオヤジに言わすと、笑止千万。だって、船舶内の「バラスト水」を沈没と同時、

ダイバーが海中に入りその栓を抜けば、自然と浮上したハズ。丁度、水を入れた風船が海の中に沈んでも、その風船に穴を空けると、

風船自体は浮上すると同じ原理。日本では小学校で習う「理科」。やっぱり、朝鮮人は有史以来、原始的に知能が劣化している。

③ 北朝鮮による拉致事件。この金正恩暗殺が成功すると、この問題は必ず、解決されますネ。それより、横田めぐみさんの父親。

確実に老けて、言葉が上手く出せない模様。老人性脳医学者の方―毎日の診察ご苦労さまですが、彼の治療にも専念して下さい。

④ 現在の相撲場所。東京の両国開催よりも大阪場所の方が、活気があるように見えます。

関西の読者の方、お手隙の際にその「ワケ」を教えて下さい。相撲と大阪、個人的には「ミスマッチ」に思えるのですが。

では、片目のダヤン

*写真は金正恩と幹部達。腰をかがめて話しているのは崔党書記。この翌日追放され「農場送り」の処分を受けた。

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