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Channel: 伏見顕正(あきまさ)の「時を斬るブログ」
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【ダヤン氏畢生の訴え】「緊急投稿―パンドラの箱を開いてしまった邦船三社」

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本日は、緊急投稿のテーマで、「パンドラの箱を開いてしまった邦船三社」を綴ります。

また、英語に興味がある方は、(open Pandora’s box=open a can of worms)と、覚えて下さい。

即ち、決して開けてはならない禁を破り、箱のフタを開けてしまった。具体的には、

プロメテウスが天の火を盗み人間に与えた罰として、すべての悪を封じた箱をゼウスがパンドラに与えた。

ギリシャ神話から。

私が2008年にサラリーマンを退職して、自営業者に転じた時。海運業界では、船会社を辞めることを「丘に上がる」と、

称呼される。その後、取引先や飲み屋やお客さんや友人の紹介で、退職した「元海運マン」に多数遭遇するんだけど―

「邦船会社」と「外船会社」出身者の違いが明確に浮かび上がってくる。

前者は、中年から老年になっても受験生時代の模試やテストの結果を自慢する輩ばかり。入社時の競争倍率から始まり、

ボクは定期船運航と海運経理業務。そして、集荷営業を経験した海運のプロですとか。それで、私がちょっと

「突っ込んだ」質問をすると、途端に相手は「シドロモドロ」になり、頻りに、話題を変えてくる。

例えば、定期船運航で、「入出港税」の支払い締め日は何時でしたっけ?輸入貨物コンテナの為替レートの設定日は母船が何時の段階でしたっけ?

サービス・コントラクト(北米への双方向の海上貨物輸送契約)やグローバル・コンバインド・コントラクト

(全世界の輸出入を網羅する海上貨物輸送契約)の違いって、何でしょうか?

このオチは、シドロモドロになった相手が必死に話題を変えて、「XXXXさん(私の名前)、ご出身の学校はどちらですか?」

私が早稲田と答えると、「これでもボクって、東京大学の出身なんです」とか。そんなの知るかよ!勿論、飲み屋のオンナに云っても、

相手にされない。うちの飼い猫も同様。

私が以前いた会社にもこの東大卒の輩が複数生息していたけれど、全員キレイにTOEIC導入テストで会社を去った。

私がサラリーマンになった1980年代半ば、この手の輩が多数、属していた邦船三社(商船三井・日本郵船・川崎汽船)には、

一つの暗黙の了解(tacit nod)があった。それは社長と副社長は、東大法学部卒が相応しいと。

しかし、この錆びた鉄の結束もリーマンショック(2008年)以降、砂上の楼閣(a house of card)の如く、

崩壊することになる。その事実―東大卒は英語が話せない。だから、現状の邦船三社の社長は大部分、

私大卒のハズ。あの会社は別だけど。

本題に入る前に、外船出身者の私から観察すると、邦船会社の社員の一番の弱点は、

「専門・特化・強力プロフェッショナル」を育成するのではなく、

「広く浅く業界を齧った俄かスペシャリストの坊や」を量産しているところ。

これは彼らのジョブ・ローテーションを聞いても一目了然。半年や一年弱でセクションの人事異動を繰り返している。

これでは、中途半端(half measures)な評論家や批評家しか輩出できない。まるで、何処かの東大卒の輩やオンナみたい。

命題:【邦船三社のコンテナ船事業統合計画は軌道に乗るか】

私見:【初期のスペース・シャトル発射実験の如く、成層圏突入の前に空中分解する可能性が高い。

即ち、新事業会社を立ち上げた2018年4月時点で、海外競合他社に格安に買収されている運命かつ宿命】

理由:

① 三社の保有コンテナ数を合計(1382万TEU)しても、上位各社には全く及ばない。即ち、統合理由が全く見えてこない。

また、大部分のオトコは相手が全く見えていない暗闇でエッチをして結婚するから、離婚する運命にあることを知らない。

② 却って、その上位各社にスキを与えてしまった。然るに、競合他社がこの1社の株式を過半数所有すると

必然的にこの新事業会社を楽勝に買収できてしまう。

③ 統合の御題目は、「世界貿易の根幹、インフラとしての使命に応える」のではなく、

「戦略軍事物資と新航路開拓の独占」にある。従って、坊やの寝言は、居酒屋の同僚向け話で、記者会見では止めて頂きたい。

④ 「船余り」の解消ができないのなら、何故、第三国や開発途上国に改造してその余剰船舶を軍艦や駆逐艦として

「転売」しないのか?これは発想の転換が出来ない東大卒には、無理難題(ask for the moon)かもしれないが。

海運業務の真髄は、試験やテストではない、「世界規模の貨物の分捕り合戦」であることをお忘れなく!

⑤ コンテナ海上運賃がリーマンショック前の水準に戻らないことを嘆く前に、何故、「入出港税」や「荷揚料金」の抜本的な値下げを

所属官庁や政治家に要求しないのか?そんなに、同じ東大卒業の役人が怖いのか?私見だが、

ヒロクンのようにやや大き目の尿パッドを予め用意すると、対応できるかも?但し、ズボン濡らしは自己責任。

⑥ 世界経済の停滞を嘆く前に、何故、「荷主(輸出)」や「荷受人(輸入)」や「第三者(三国間貿易)」の顧客営業を

世界規模で強化しないのか?隗より始めよ。この言葉、田中真紀子がよく、外務省の輩に云っていましたネ。

⑦ バラ積み船(バルク船)の競合は、「注文の度に運ぶチャーター便のため、他社との提携は難しい」のではなく、

「その注文を一括・統合できるから提携は易しい」と、考えるべき。既成概念に囚われない考え(outside-the-box-thinking)が必要。

⑧ そして、LNG(液化天然ガス)運搬船や自動車専用船(PCTC)部門を統合して、コンテナ船事業計画の前に履行・実施すべき。

これは先にやった者勝ち(First come, First served)。早くヤラないと、中国人や朝鮮人に先手を切られてしまう。

上記8項目が私からの提案と提言。実行するか否かは、三社のトップ次第。最後に、私からの最悪の「シナリオ」を提示したい。

「2020年以降、日本からは嘗てのアメリカやイギリスの如く、『ナショナル・フラッグ・シッピング・キャリア』が消えること」

これは、海運業の低下に留まらず、「海運力」は、海軍力・軍隊力・空軍力等のあらゆる総合国防力に直結する。

もう一度、考えて頂きたい。「アメリカは何故、湾岸戦争以降、多国籍軍でしか戦場(theater)に行くことが出来なくなったのか?」

「これは、自国の海運会社がすべて、海外の船会社に買収されてしまったからに他ならない」シーランドやAPLやUSライン社等のすべて。

従って、もう一度この「コンテナ船事業統合計画」で、来年(2017年7月)に共同出資会社を設立することを再考して頂きたい。

これは元外資系海運マンからのお願いと同時に、海運業界に従事する者からの切なる願いと、思って頂きたい。そして、このコンテナ船事業統合計画発表で一番喜んでいるのは、隣国の中国とロシアと韓国であることもここに付け加えておく。では、片目のダヤン

追記:それでも、コンテナ船に係る共同出資会社を設立する場合。私からの提案と助言は、3つだけ。

① 代表取締役を外人、白人種にすること。

② 社内の公用語を英語に統一すること

③ 女性の役員を増やすこと(日本人と外人の双方から)。

何れ、カルロス・ゴーンが何故、あれ程日産で成功を成し遂げたかの記事を綴りたい。以上

*写真は「箱」を開けようとする「パンドーラ」・・・ギリシャ神話より

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