それでは、江沢民の命式を見てみましょう。中国の元最高権力者にしては、やや地味な命式です。
江沢民
1926年8月17日生まれ(90歳)
上 中 下 宿命星 十二運 吉凶星
年柱 丙 寅 甲 偏印 偏官 長生
月柱 丙 申 戊 偏印 比肩 病 血刃(2個)&駅馬(2個)暗禄 文昌貴人
日柱 戊 寅 甲 偏官 長生
時柱 戊 午 丁 比肩 印綬 帝旺 羊刃 隔角(2個)
【特記事項】申酉空亡なので、月柱が空亡している。
【総合鑑定】
一個の申と二個の寅が二重に冲「ちゅう」を形成します。凶レベル1で色情の争いの暗示です。
この爺さんも、「中国権力者の常識」として、かなりの愛人を持っていたのでしょう。
しかし、この冲「ちゅう」のお蔭で、月柱の空亡が無くなりました。空亡填実(くうぼうてんじつ)です。
目立つところでは、【血刃&駅馬の魔のペア】が、2組あります。大怪我や災厄に遭いやすい暗示です。
権力抗争と権謀術数の渦巻く中国共産党の中で、よく無事で、しかも最高権力者まで登りつめたなと不思議ですが、
それには、わけが有ります。
【四柱推命の定理】【血刃&駅馬】のペアが有る、月柱に対して、日柱の寅が、月柱の申に対して冲「ちゅう」を形成しています。
こう言う場合は、【血刃&駅馬】の凶意が弱まるのです。
また、人生危険な局面で助けてくれる星の暗禄が有るのもプラスに作用しているでしょう。
凄味と不吉な星の羊刃が有ります。周囲に自分の考えを理解されないで苦しむ隔角が2個もあります。
文昌貴人が有ります。1998年の訪日では、作家の魯迅の留学先の東北大学で漢詩を吟じました。
2個の偏官と1個の印綬が二重にパワーラインを形成します。これが、出世の原動力でしょう。
偏印が2個あるのでかなりの変人でしょう。また比肩が2個あるので、かなりのK・Yでしょう。
実際訪日時の宮中晩さん会では、人民服を着て出席しましたが、これが非礼であると非難されましたし、スピーチでも
「日中の歴史問題」に触れ、天皇陛下と小渕恵三首相に謝罪を求めて、日本の世論の反発を買いました。
江の二十八宿は、箕宿(きしゅく)です。非常に荒っぽい気質の人が多く、日本の有名人では田岡一雄山口組三代目がいました。
彼も例外にもれず、「台湾海峡危機」では、台湾に向けてミサイルをぶっ放し、危うく助っ人に来た米軍と「米中衝突」になるところでした。
私は、「尖閣問題」が起きたとき、この男が最高権力者でなくてよかったと思います。
隣国の人間として、習近平と江沢民のどちらを選ぶかと聞かれたら、習の方を選びます。
何故なら、習の方が「軍事的冒険主義」に出る可能性が小さいからです。
江沢民と習近平の相性は、【栄・親の関係】で、習が下にいる間はベストな関係でした。
江に引き立てられて、習は総書記になれたのです。しかし、今は「骨肉相食む」熾烈な抗争を繰り広げています。
その状況の詳細は「伏見顕正の政経塾」で述べますが、昨年、周永康ら二人の腹心を粛清された江ですが、
今年の「パナマ文書」で習近平の家族の資産隠しがばれて、江がやや押し返したところでしょうか。
この時が有るのを察して、習近平は実のお姉ちゃんに「商売やめてくれよ~」と懇願していたそうでしたが
聞き入れてもらえなかったそうです(笑)
江の大運は88歳~98歳 乙巳―正官―建禄で全般的に強いです。
90歳を超えてもなお、「上海閥」を維持し、習と抗争を繰り広げるパワーの源です。
江の向こう4年の年運を見ていきましょう。
2016年 丙申 偏印―空亡・・・悩みぬく一年です。しかも空亡です。習との権力抗争でかなりの苦戦を強いられるでしょう。
しかも、羊刃が巡ってきます。命式の羊刃と合わせて2個になります。過去2度の習近平暗殺未遂は江沢民の指図だと言われていますが
今年は逆に自分がやられる可能性もあります。【血刃&駅馬の魔のペア】も巡ってきます。
過去、健康問題で、「死亡」の誤報を流された江ですが、今年は本当に死ぬ恐れが有ります。
2017年 丁酉 印綬―空亡・・・「ツケ」を払わされる厳しい年です。習との抗争の結末は、良くて相討ち、悪くてけじめをつけられるでしょう。
私は、この「老権力者」に、2018年以降は無いとみています。
私の【2018年中国共産党帝国崩壊説】の根拠です。江はよしんば生きながらえたとしても、「権勢」を失い、若しくは国の体制も
共産主義から民主主義に代わって、惨めな最晩年になるでしょう。
*写真は江沢民の愛人でソプラノ歌手の宋祖英
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