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Channel: 伏見顕正(あきまさ)の「時を斬るブログ」
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【ダヤン氏寄稿】直感と霊感の趨行性(すうこうせい)

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伏見様及び読者の皆様:

今日は夏らしいちょっと怖いお話を。先週、取引先のお客さんからよく云われたこと。
「XXさん(私の名前)、直感と霊感がズバ抜けていますヨ。だって、イギリスのEU離脱から
その女性首相誕生と今回の女性都知事まで、すべて的中させたじゃないですか。
どうやったら、その直感と霊感が身に付くんですか?」

「う~ん」私にも判らない。ちなみに、国語辞典で調べると、直感が「推理・経験によらず、感覚的に物事の真相を捉えること」で、
霊感は「①人の祈願に対して現われる神仏の反応②神仏から人が受ける啓示やおつげ」とか。

ヒト(他人)から霊感が強い・鋭いと言われたのは、私が三歳の時。母親によれば、両親と私があの田中角栄邸
(当時は目白御殿ではなかった)に行き、父親の所属官庁の大臣だった角栄氏が私にトランプを引かせたらしい。
それも彼が予め選んだ「ジョーカー」「ハートのエース」「スペードのクィーン」の3枚から。
そして、私は引いたカードは、ハートのエースだったらしい。彼曰く、「この子は霊感が強い」とか。

その後、五歳(幼稚園児)の時。母親の姉(この方は、当時では珍しかった祈祷師の資格を保有。故人)から
「XXちゃん(私の名前)、おばさんの昔の姿(前世)って見えるかしら?」。私が只の思い付きで、「キツネ」と告げると、
その場で彼女はダマリ込んでしまった。小学生になって、母親にその理由を訊くと、ある霊能者から
「キツネ付き(キツネの霊が憑依したために起こると考えられていた常軌を逸した言行をする人)」と指摘され、
祈祷師になったとか。人生イロイロ。オンナもイロイロ。

更に、霊感が強いと自覚したのは、小学校四年生の時。丁度、今と同じ8月の暑い夏で、その当時は「クワガタ虫」と
「カブト虫」取りに熱中。早朝5時に起き、友だちと五日市街道を自転車で爆走して、一路クワガタ虫の聖地である「小金井公園」へ。
クヌギ林が沢山あった(当時)。それと、長い髪の毛をグリーンに染めた半裸のオトコがサックスを吹いていたところをよく、
見かけた。クスリでもやっていたのかしら?

虫カゴ一杯にノコギリ・クワガタとカブト虫を入れた帰宅途中、その友だちに「ジャリ道で帰らない?」と、告げた。
ここは、五日市街道に隣接して舗装されていない道路だけど、クルマや通行人が一切、通らないので、
通称チャリ(自転車)幽霊街道(街燈がないため)と呼ばれていた。

その時、不思議と玉川上水(あの作家の太宰治と愛人が入水自殺した場所。実際の場所は、田無市(現西東京市)や武蔵野市ではなく、三鷹市)
を覗きたくなった。当時は、水量が豊富で、川幅は狭いけれど多摩川並の水流。そして、東京の隠れた自殺名所だった。
また、中学校に入るとその自殺場所は、高島平団地や多摩ニュータウンに移行。これは、作家森村誠一の「高層の死角」の影響。
その後は、松本清張の小説で有名になった富士の樹海「青木ヶ原」へ。今でもヒトが自殺した・する場所は、大体判る。不思議と。隠れた自殺Gメンかも?

「あったよ。やっぱり」「何だよ、ソレ?」友だちが素っ頓狂な声を上げた。私が見つけたのは、若い男女の死体。
死後数日経っているのか、ホトケは異常に膨れ上がっていた。おまけに、オンナの長い髪の毛がオトコの顔に被さっていて、
二人の顔は見えない。でも、双方ともジーンズを穿いているのは、判る。
そして、オトコの左手とオンナの右手の間には、布製の白い紐がくっきり見えた。

「どうするの?これから?」急にしおらしくなった友人に対し、私は「兎に角、警察に連絡をしなくちゃ」と、言い放った。
この時、時間は早朝の6時半前。あまけに日曜日だったせいか、この心中現場近くの民家の呼び鈴を押しても誰も出て来ない。
やっと三軒目で、一人の老婆が戸を開いてくれた。

「何ですこと?こんな朝早く」とてもキレイな東京弁。私が事情を説明して、電話を貸して頂きたいと申し出ると、
この現場に近い田無警察署直通の電話番号を電話帳で調べ上げてくれた。いつの時代でも必ず、「機転」の利く者はいる。
恐らく、昔は有能な事務員だったのでしょう。

それで、この後日談。この発見した当日の晩から一週間ぐらいから毎晩、夜の二時過ぎになると、同じ若い男女が夢に出るようになった。
おまけに私に「おじぎ」をして、その顔には微笑みが生じている。顔付きは、何処となく「チェリッシュ」の二人を彷彿。
昔の一発屋フォークシンガーのデュオ。若い方は、知らないかも。

そして、不思議な現象は学校でも起こった。9月以降の授業中に先生や級友のアタマの上に「前世」らしきモノが見えるようになった。
それは、ヘビから石からゴキブリまでイロイロ。なお、現在でも意識して集中すると見える場合がある。極タマに。

また、警察によれば、心中したオトコは地方から上京して来た工員で、オンナは現場近くの津田塾大学の学生。
どうやら、オンナの両親に結婚を反対された上での無理心中。時代ですネ。昭和の東京版―ロミオとジュリエットかも?

標題の趨行性(すうこうせい)とは、「物事の成り行きがある方向を取って動くこと」。
次回はこの趨行性とも関連する話。ヒトは死んで何処に行くのか? では、片目のダヤン

追記:当時、田無警察署から貰った感謝状を夏休み明けの9月に担任の女教諭に見せると、その場で彼女は私を強く抱きしめた。
時間帯は放課後の教室。この時思ったことーオンナ(オトコもそうかも)は年代によって、「ニオイ」が違うこと。
この女教諭は、40代の独身(当時)。だから、男女間の文学作品は永遠に消えないんでしょうネ。この方は、既に故人。

*写真は玉川上水

以上
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