ときには犠牲者が罪のない日本人の場合もある。ひどい詐欺事件に巻き込まれた者である。何年にもわたってフィリピンは、
日本人が仕掛けた一連の契約殺人の舞台となった。78年から81年には、フィリピン警察は少なくとも4件の日本人殺人事件を保険金殺人と結びつけている。
まず暴力団が日本で実業家をおどし、多額の保険金をかけさせ、組員を受取人とする。そして何らかのかたりで獲物をマニラまでおびき出し、
フィリピンの殺し屋をわずか2500ドルで雇う。フィリピン訪問中の日本人の4件目の殺人事件ののち、当局はようやく詐欺の噂をかぎつけ、
81年、警察と軍隊がマニラの南にある町の殺し屋要請キャンプに手入れをし、8人の容疑者を拘束し、射撃標的、弾丸、拳銃の小さな山を押収した。
フィリピンではヤクザのもうけ口にこと欠くことはない。ヤクザとされている神戸のOHという男は流暢なタガログ語と三八口径の連発ピストルを使って
フィリピンの移民局係官になりすまし、マニラの日本人投資家を恐喝したと報じられている。フィリピン闇社会のもう一つの魅力は偽造である。
日本警察は、フィリピンで造られた偽の国際免許証、政府の使う照明用スタンプ、札を押収している。
リゾートと日本への直行便を持つセブ島には別の魅力もあり、ここでヤクザは銃や女を買い、休養・気晴らしをすることもできる。
90年代はじめには、あまりにも多数のヤクザがこの地を訪れたため、セックスツアーを再開しようとしていると避難された。
フィリピン当局は、何年にもわたって取り締り強化をしてきている。そこからヤクザ活動の広さがうかがえる。
密輸船が押収され、逃亡者が追跡され、禁輸品が押収され、ヤクザが追放された。報道によると、75年から83年までのあいだに、
警察は83人のヤクザを逮捕し、国外追放処分にしている。犯罪の例としては、麻薬取引、武器不法所持、不法滞在、女性人身売買などである。
日本からあやしげな人物が流入して来ることを憂慮した当局は91年にヤクザの絵を作成し、移民係官に派手な洋服、高価な宝石、
パンチパーマ、横柄な態度、切断された小指、目立つ刺青などに注意するよう呼びかけた。この年、100人以上が入国を拒否され、
空港当局が刺青した小指のない16人の日本人グループを拒否した日もある。しかしまもなくして、日本人を入国させるよう圧力がかけられた。
新しい移民責任者は、このようなやり方はフィリピンを訪れる日本人の人権侵害だと主張した。
しかし、市民的自由よりも賄賂のほうに関心ある当局者が多すぎるようである。「腐敗が横行している」と、仕事に不満を覚えた移民当局者は説明した。
「捜査官や高官らが賄賂を取り、空港警察は『エスコート』ビジネス(入国を円滑にすること)を副業にしている」。
このエスコートは都合のいいことに、移民検査官を迂回するようになっている。
*写真は、「指を切断した日本人達」を入国拒否する、ニノイ・アキノ・マニラ空港
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