顕著な例が、インターネットです。掲示板に「共産党はどうしようもない」と書き込むと弾かれます。
「共産党がNGワード」だからです。
「中国は腐敗している」と書くと弾かれます。「中国がNGワード」だからです。
ですから、中国ネット民は工夫して、弾かれないように、共産党→某党、中国→某国と書き込んでいます。
中国翻訳サイトの「じゃぽにか反応帳」を閲覧すれば具体例が見えます。
≪気に入らない権力者の発言を封殺する≫
かの偉大な、毛沢東も「大躍進政策」が大失敗に終わった責任を取って、No1の座を劉少奇に譲りました。
その間、毛は、新聞での発言を「中央宣伝部」によって禁じられていました。「人民日報」ですら意見を
発表することができなくなってしまいました。途方に暮れた毛は上海に行き、
妻の江青の伝手で「文滙報(ぶんわいほう)」と言う
ローカルメディアで、やっと意見を発表できました。
要するに毛沢東の様な独裁者でも、「中央宣伝部」をコントロールすることができなかったのです。
★もう一つの例が、鄧小平です。1992年の「南巡」の際、意見を発表することができませんでした。
何故なら「中央宣伝部」を江沢民と曾慶江に抑えられていたからです。
鄧小平は「珠海特区報(ジュカイトック)」によって
ようやく「南巡講話」を発表できたのです。
≪南巡講話とは≫
鄧小平が1992年1月から2月にかけて武漢、深圳、珠海、上海などを視察し、重要な声明を発表した一連の行動。
国内外の情勢を分析し、日ごろの混乱と思想統制の多くの重要な認識問題に対して、明確に答えた。
計画と市場は全て経済的手段であり、社会主義と資本主義の質において違いはないと指摘した。
その内容は、「社会主義の本質は生産力の自由、生産力の発展、搾取の削減、対立勢力の分裂をなくし、
最終的には共に裕福になることである。基準の判断の是非を問う。
主に考えてほしいのは社会主義の発展が社会の生産力に有益かどうか、
社会主義の高まりは国家の総合的な国力に有益かどうか、人民の生活レベルを上げることは有益かどうか。
チャンスを掴み続け、思い切った改革をし、発展に弾みをつけ、党の基本的な方針を長く
維持し揺るぎないものとする」といったもの。
★要するに「改革開放経済」をやって「豊かになれるもの」から「先に豊かになろう」と語りかけた講話です。
中央宣伝部と言う組織が如何に手ごわい存在かよくわかると思います。
≪習近平は未だに「中央宣伝部」を掌握できていない≫
習は政権を獲得してから、3年経過した今でも「中央宣伝部」にいう事を聞かせることができません。
何故なら、政敵で江沢民派の劉雲山が「中央宣伝部」の実権を握っているからです。
劉雲山は「中央宣伝部」のポストに20年以上ついて、中央宣伝部長に成り、常務委員になった今でも実権を握っています。
しょうがないから、習近平は、言いたいことは自分の手の内に有る「財新ネット」を使って発表するしかないのです。
★このことは、習近平政権の「脆弱さ(ぜいじゃく)」さと、目立たない劉雲山の権力の大きさを物語っています。
続く
*写真は、宿敵、王岐山(習近平派)と劉雲山(江沢民派)
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