東京・JR恵比寿駅近くの恵比寿ガーデンプレイスにあるウェスティンホテル。
後藤組元組長・後藤忠政は高級ホテルが好みで、上京時はこの外資系ウェスティングホテルを常宿にしていた。
宿泊に当たってデポジットとして100万円ぐらいをぽんと支払って宿泊しており、収入面だけを考えればホテルにとって上客だった。
≪最高級ホテルに宿泊する際に、現金払いの場合要求される「デポジット」とは?≫
クレジット払いではなく、現金払いにすると、宿泊料全額払い+1万円ほどを要求されることが有る。
これは、現金払いにすると、途中で、食い逃げ、無銭宿泊されることが有る。
しかし、クレジットだと、クレジット会社を通じて、支払先もわかっているので、信用できる。
後藤は暴力団員だから、クレジット会社がカードの審査で落としたのであろう。
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しかし、上京して滞在するたびに次第に態度が尊大になり、子分の方は富士宮あたりのナンバーが付いた元組長の高級ベンツを
ホテルの真ん中に長時間置きっぱなしにしたり、一見してヤクザと分かる複数の人物がロビーを徘徊したり、夜中のルームサービスでも
無理難題を言うようなことが続いたという。そのため怯えた従業員がホテルの総支配人に後藤元組長を退去させてほしいと申し出たのだ。
総支配人はそれも自分の役目と思いおそるおそる元組長の部屋のドアをノックし「有名な組長さんがご宿泊されているということで、
ホテルの従業員が皆怖がって仕事になりません。何とかお引き取り願えませんか」と切り出したという。
ところが元組長は、やはり頭がいいから、宿泊約款をぱっと開いて総支配人に示し、「暴力団員は宿泊禁止ってどこに書いてあるんだ」
と反論され、総支配人は答えに窮してしまった。
それでも総支配人は約3時間も粘り、元組長に泣いて土下座し、懇願したところ、元組長は「おまえ、なかなかいい根性しているな。
分かった。引き上げてやろう」ということになり、元組長一行はやっとホテルから退去させることができたという。
後日、元組長は100万円のデポジットを受け取らずに引き揚げてしまったためホテルはその精算に頭を悩ませた。返送する先も分からないし、
へたに一方的に送り付けていんねんをつけられても困るし、現金を受け取りに来てくれというのも怖い。
それで、精算をどうしたらいいかという相談を、第一東京弁護士会所属の弁護士、猪狩俊郎氏に依頼した。
猪狩弁護士はデジポット精算案件を受任したという通知を後藤組本部に送付したところ、一番町の総合法律事務所に元組長の代理として
組長秘書がやって来た。猪狩弁護士はその人物との間で宿泊解約の合意書を作成し、指定口座に100万円を送金して処理を終えた。騒動は一旦落ち着いた。
(1992年、伊丹十三監督は暴力団を批判した映画「ミンボーの女」を制作し、後藤組から因縁をつけられ襲撃されている。
なお、伊丹が制作した「ミンボーの女」の内容は、ホテルに乗り込んだ暴力団を従業員と弁護士が追い出そうとする物語であり、ウェスティンホテルの騒動と酷似している。)
*写真はウェスティン・ホテル
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